「よーし、今日は頑張ったぞ!」と筋トレに励んだ翌日、あるいは翌々日…。ズキズキ、ジンジンとした痛みがやってくる「筋肉痛」。達成感の証とも言えますが、あまりに長引くと日常生活にも支障が出て辛いですよね。
「先週の火曜日にベンチプレスをしたら、日曜日まで胸の筋肉痛が治らなかった…」なんて経験、ありませんか?
今回は、そんな辛い筋肉痛について、
- なぜ筋肉痛になるのか?
- なぜ長引いてしまうのか?(特に胸筋など)
- どうすれば早く治せるのか?(食事やケア方法)
- ストレッチやお風呂は効果があるのか?
- 治った後はどうすればいいのか?
といった疑問にまとめてお答えしていきます!正しい知識とケアで、筋肉痛と上手に付き合っていきましょう。
そもそも、なぜ筋肉痛になるの?
筋肉痛は、主に筋繊維の小さな損傷とその修復過程で起こる炎症が原因です。
普段使わない筋肉を使ったり、いつもより強い負荷をかけたりすると、筋肉の線維がミクロレベルで傷つきます。体がこの傷を治そうとする過程で炎症が起こり、痛みを感じさせる物質(発痛物質)が出てくるため、痛みやだるさを感じるのです。
特に、筋肉が伸ばされながら力を入れる動き(伸張性収縮)、例えばベンチプレスでバーベルを下ろす時や、スクワットでしゃがむ時、坂道を下る時などの動きは、筋繊維が傷つきやすく、筋肉痛を引き起こしやすいと言われています。
なぜ?筋肉痛が「長引く」原因
筋肉痛がどのくらい続くかは、人や状況によって様々ですが、長引く場合にはいくつかの原因が考えられます。
- トレーニング強度が高かった: シンプルに、負荷が強ければ強いほど筋繊維の損傷は大きくなり、回復に時間がかかります。
- 慣れない運動・久しぶりの運動: 筋肉が刺激に慣れていないため、ダメージを受けやすく、回復にも時間がかかりがちです。
- 筋肉の部位: 胸筋や太ももの筋肉(大腿四頭筋など)といった大きな筋肉は、回復に時間がかかる傾向があります。ベンチプレスで胸筋が長く痛むのは、これが一因かもしれません。
- 伸張性収縮のトレーニング: 前述の通り、筋肉が伸ばされながら力を出す動きは、筋肉痛が強く、長引きやすいです。
- ケア不足: トレーニング後のクールダウンや栄養補 ঘাট、睡眠不足など、回復のためのケアが足りていないと、筋肉痛は長引きやすくなります。
- 年齢や体調: 年齢とともに回復力は低下する傾向があります。また、疲労が溜まっていたり、栄養状態が悪かったりすると回復は遅れます。
【早く治したい!】筋肉痛の回復を早める効果的な方法7選
「この痛み、少しでも早く楽にしたい!」そんな時におすすめの回復法をご紹介します。
- 積極的休息(アクティブレスト): じっと動かないより、軽い運動で血行を促進するのがおすすめです。ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳などを無理のない範囲で行いましょう。筋肉に酸素や栄養を届け、疲労物質の排出を助けます。
- 栄養バランスの取れた食事: 筋肉の修復には栄養が不可欠!特にタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵、乳製品など)と、エネルギー補給のための炭水化物(ご飯、パン、麺類など)をしっかり摂りましょう。ビタミン・ミネラル(野菜、果物など)も体の調子を整え、回復をサポートします。(食事については後ほど詳しく!)
- 質の高い睡眠: 睡眠中に分泌される成長ホルモンは、筋肉の修復に欠かせません。最低でも7時間、できれば質の高い睡眠を確保しましょう。
- アイシング(冷却)と温め:
- トレーニング直後(~24時間程度): 炎症や熱感が強い場合は、アイシングが有効です。15~20分程度冷やし、1時間ほど間隔をあけて繰り返すと、炎症と痛みを抑えるのに役立ちます。
- 炎症が落ち着いたら(翌日以降): 温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎ、回復を助けます。入浴やホットパックなどがおすすめです。
- 軽いマッサージやストレッチ: 優しくマッサージしたり、軽いストレッチを行ったりすることで、血行が促進され、筋肉の硬直感を和らげる効果が期待できます。ただし、痛みが強い時に無理に行うのはNGです。
- 水分補給: 体内の水分が不足すると、血行が悪くなり回復が遅れる原因に。こまめに水分を摂りましょう。
- 市販薬の活用: あまりに痛みが辛い場合は、抗炎症成分が含まれた湿布や塗り薬を一時的に使用するのも選択肢の一つです。ただし、根本的な回復を促すものではないため、頼りすぎず、上記のセルフケアと併用しましょう。
【筋肉痛回復メシ】早く治すために、何を食べればいい?
筋肉の回復を早めるためには、特に以下の栄養素を意識した食事が大切です。
- タンパク質(主役!): 傷ついた筋肉の修復材料。トレーニング後なるべく早く(できれば30分~1時間以内)摂取するのが理想的。
- 例:鶏むね肉、ささみ、鮭、マグロ、卵、豆腐、納豆、牛乳、ヨーグルト、プロテインパウダーなど
- 炭水化物(エネルギー源): トレーニングで消耗した筋肉のエネルギー(グリコーゲン)を補給。タンパク質と同時に摂ると、筋肉へのアミノ酸の取り込みが促進されるとも言われます。
- 例:ご飯、玄米、パン(全粒粉など)、うどん、そば、パスタ、バナナ、芋類など
- ビタミン・ミネラル(サポーター): 体の調子を整え、回復を助けます。
- ビタミンB群: エネルギー代謝やタンパク質合成に。 (豚肉、レバー、うなぎ、カツオ、マグロ、豆類)
- ビタミンC: 抗酸化作用、コラーゲン生成補助。(果物、野菜、芋類)
- ビタミンE: 抗酸化作用。(ナッツ類、アボカド、植物油)
- マグネシウム: 筋肉の働きをサポート。(ナッツ類、海藻類、大豆製品)
- 亜鉛: タンパク質の合成に。(牡蠣、レバー、牛肉) 色々な食材をバランス良く食べることが、結局は回復への近道です!
ストレッチは筋肉痛に効くの?
ストレッチの効果については、以下の点がポイントです。
- 予防効果: トレーニング前の動的ストレッチは怪我予防に、トレーニング後の静的ストレッチはクールダウンとして筋肉の緊張緩和や血行促進に役立ちますが、筋肉痛を「完全に防ぐ」ほどの効果は期待しすぎない方が良いかもしれません。
- 回復促進効果: 筋肉痛の最中に、痛みを感じない範囲で軽い静的ストレッチを行うのは、血行を促進し、筋肉の柔軟性を保つ上でプラスになることがあります。無理は禁物です!
お風呂は入ってOK?効果的な入浴法は?
入浴は血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、リラックス効果もあるため、筋肉痛の回復には基本的におすすめです!
ただし、以下の点に注意しましょう。
- タイミング: トレーニング直後で熱を持っている場合は、まずアイシングを優先し、翌日以降、炎症が落ち着いてから入浴するのがベターです。
- 温度と時間: 熱すぎるお湯(42℃以上)や長風呂は、交感神経を刺激したり、体力を消耗したりして逆効果になることも。38~40℃程度のぬるめのお湯に10~15分程度浸かるのがおすすめです。
- 交代浴も効果的: 温かいお湯と冷たい水シャワーを交互に浴びる「交代浴」は、血管の収縮・拡張を促し、血行促進効果が高いと言われています。
筋肉痛が治ったら、どうする?
痛みがなくなったら、トレーニング再開の合図!ただし、焦りは禁物です。
- 徐々に再開: いきなり前回と同じ強度で行わず、少し軽めの負荷や回数から始め、体の様子を見ながら徐々に元に戻していきましょう。
- ウォーミングアップとクールダウンを忘れずに: トレーニング前には必ずウォーミングアップで体を温め、筋肉を動かす準備を。トレーニング後にはクールダウンとストレッチで、筋肉をケアしてあげましょう。これが次回の筋肉痛予防にも繋がります。
まとめ
筋肉痛は、トレーニングを頑張った証拠であり、筋肉が成長しているサインでもあります。でも、正しい知識を持って適切にケアすることで、辛い期間を短縮し、より快適にトレーニングを続けることができます。
今回ご紹介した食事やケア方法を参考に、ご自身の体と相談しながら、筋肉痛と上手に付き合っていってくださいね!
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